日仏大使館後援のもと、在日フランス商工会議所(CCI France Japon)は第6回日仏ビジネスサミットを2023年11月28日、「イノベーション:グローバルアドバンテージへ向けた前進」をテーマに東京・日経ホールで開催した。

09:30のOPENING CEREMONYから17:00のCONCLUDING REMARKSまで、例年に勝る著名で多彩なスピーカーによるパネルディスカッションとハイレベルなネットワーキングが目白押しであった。

以下に各種のパネルディスカッションやネットワーキングのプログラムを示すが、いずれの議論やスピーチでも「イノベーション」に不可欠な要素として挙げられたのが、「多様性」(ダイバーシティ)であった。とくに日仏間では異なる文化や思考、アプローチの相互作用が新しい価値を生むとの経験や期待が多かった。

印象に残った話を幾つか挙げてみると、一つはオリンパス・取締役代表執行役会長の竹内康雄氏が100年の節目に実施した改革の話である。とくに企業ガバナンスにフォーカスしたもので、「ガバナンスの胆は役員の団結(目的共有)にある」と話されたことである。ガバナンスには様々な要素や仕様や仕方、解釈はあるが、どんなに優れた仕様や仕方であっても、リーダーの意志がバラバラでは意味がない。

次は、群馬県知事の山本一太氏の群馬への企業誘致への情熱であり、また大阪大学教授の石黒浩氏とローソン代表取締役の社長竹増貞信氏との、ローソンの実店舗でのアバター定員を用いた実験販売である。個人的にはアバターに対応されたくはないが、店側や定員側からすれば、アバターによる可能性は大きい。

またLINEヤフー代表取締役社長 CEOの出澤剛氏の、生成AIの活用実験の話は非常に興味深かった。まず個人情報流失の謝罪をしたことも良かったが、とくに出澤氏の「生成AIの活用によるプログラミングでは非常に効率が上がっている」との話は腑に落ちた。そして、最も印象に残ったのは、「SUPPPORTING A CREATIVE ECOSYSTEM」である。

内容については置くが、国や分野、性別、年齢などの異なる4人の登壇者の人柄までが伝わるようなセッションであった。日本経済新聞社の村茂三郎氏 はそれぞれ登壇者をよく理解し、問いにも実があった。村茂氏とA. GLOBALの金松月氏は日本語で話され、堀場製作所の足立正之氏はバランスがよいと、あえてロレアルのステファン・オルティス氏に合わせて英語で話された。

またロレアルのオルティス氏は、ほかの登壇者が話をされるときには必ず、顔を登壇者に向けていた。それらは打ち合わせとは思われず、ここに多様性を生かしイノベーションを生む原点があるように感じられた。金松月氏のA. GLOBALは美顔器のメーカーで社員には女性が多いようだ。だが、それは意図的ではなく「必要な人材募集で選んでいった結果にすぎない」と金松月氏はいう。「必要は発明の母」というが、そこに多様性を尊重し生かすコツがありそうだ。

■OPENING KEYNOTE:THE CONTEST FOR JAPAN’s ECONOMIC FUTURE

藤井輝夫氏(東京大学総長)とリチャード・カッツ氏(東洋経済特約記者在ニューヨーク)

■FIRESIDE CHAT

藤井輝夫氏 (東京大学総長)と魚谷雅彦氏(資生堂代表取締役会長 CEO)

■KEYNOTE-TRANSFORMATION TO BECOME AN AUTHENTIC GLOBAL COMPANY: CHALLENGES OF a JAPANESE COMPANY WITH MORE THAN 100 YEARS of HISTORY

竹内康雄氏(オリンパス取締役 代表執行役 会長)

■PLENARY SESSION:INTERNATIONAL COMPETITION FOR SHAPING TOMORROW

小林暢子氏 (EYストラテジー・アンド・コンサルティングマネージングディレクターパートナ)と土井三浩氏(日産自動車常務執行役員)

■PLENARY SESSION: STRATEGIC PARTNERSHIPS AND INVESTMENT

ラファエル・ケレール氏 (在日フランス大使館経済公使)と船木謙一氏(日立製作所イノベーション成長戦略本部コーポレートベンチャリング室)と出雲充氏(ユーグレナ代表取締役社長室長)と髙橋正巳氏(スクラムベンチャーズグループCOO)と岡田江平氏(豊田通商執行幹部)とギヨーム・ドゥルダン氏(ヴェオリア・ジャパン代表取締役社長)

■KEYNOTE SESSION: INNOVATION IN REGIONS & LABOUR FORCE

芦澤美智子氏 (慶應義塾大学ビジネス・スクール准教授)と山本一太氏(群馬知事)と石黒浩氏(大阪大学基礎工学研究科教授ATR石黒浩特別研究所客員所長)と竹増貞信氏(ローソン代表取締役社長)

■PLENARY SESSION:THRIVING IN DIGITAL TRANSFORMATION (DX)

ジャン・フィリップ ビラニエ氏 (ベイン・アンド・カンパニーパートナー)と大家正宏氏(三菱電機上席執行役員国際本部長)とバラット・ルパーニ氏(イオンネクスト代表取締役社長)とファブリース・ボージャーズ 氏(ダッソー・システムズJAPAN R&D カスタマー戦略パートナーシップ ディレクター)

■FIRESIDE CHAT

小林暢子氏 (EYストラテジー・アンド・コンサルティングマネージングディレクターパートナー)と出澤剛氏

(LINEヤフー代表取締役社長 CEO)

■PLENARY SESSION:SUPPPORTING A CREATIVE ECOSYSTEM

奥村茂三郎氏 (日本経済新聞社編集国際報道センター)と足立正之氏(堀場製作所代表取締役社長)と金松月氏(A. GLOBAL代表取締役)とステファン・オルティス氏(ロレアルイノベーション&プロダクツディベロップメント研究所 グローバルマネージングディレクター)

■KEYNOTE: NEW CHALLENGES FOR INNOVATION-DRIVEN BUSINESSES

ジャン・ドミニク・スナール氏(日産自動車取締役 取締役会副議長ルノー・日産・三菱アライアンス 会長)

【REPORT】さいたま市民フランス友好協会 宝坂健児 参与

2023さいたまクリテリウムです

さいたま市北区に駐屯の陸上自衛隊32連隊が栄誉の行進

さいたま市民フランス友好協会が加入している日仏友好機関

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